
報などを表示する補助表示部、キーボード・トラックボールの入力部で構成される。また、本装置では通信移管や高度割当などの管制業務をデータ通信で行う、データリンク化管制通信の模擬実験を行うことができる。図3.1.3−12に主表示部の表示例を示す。
(6)モードS機上装置
モードS機上装置は実験用航空機に搭載してモードSセンサの監視やデータ通信機能の性能試験、データリンク化管制通信の模擬実験などを行う装置である。本装置はモードSトランスポンダ、機上データリンク処理装置等より構成される。機上データリンク処理装置はモードSサブネットワークの機能に準拠したメッセージの処理、シナリオに沿ったメッセージの送受信制御など行うことができる。
また、モードSトランスポンダは、ICA0の規定により応答遅延の許容値とジッタをモードA/Cトランスポンダに対して縮小しているので、SSRモードSでは現用SSRに比べて正確な距雌測定を行うことができる。
(7)フィールドモニタ
フィールドモニタはモードSセンサとの間で、監視情報やデータリンクメッセージを送受して、モードSセンサの較正や性能監視を行う。
3.1.3.3.4 モードSセンサの基本特性
モードSセンサの基本特性をICAO規定値との対比のもとに示す。
(1)送信周波数と送信電力
送信周波数の測定値は1030,003[NHz]であり、ICAO規定値の1030±0.01[MHz]を満たすことを確認した。また、送信電力の測定値は約2[kW]で、洋上航空路監視レーダに必要な250[NM]の覆域を得ることができる。
(2)パルス特性
表3.1.3−6にモードS質問のパルス特性、表3.1.3−7にパルス位置特性を示す。上段は測定値、下段は?CAO規定値を示す。表より、モードSセンサの各パルス特性はICAO規定値を満たしていくことが分かる。
表3.1.3−6 パルス特性

(3)DPSK変調特性
図3.1.3−13にDPSK変調の位相反転波形を示す。位相反転時間の測定値は57[ns]であり、ICA0規定値の80[ns]以下を満たすことを確認した。
表3.1.3−7 パルス位置特性

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